本日も先日に引き続き、
昨年12月に参加した賃貸管理セミナーで学んだトラブル回避の小さなヒントです。
賃貸トラブル解決専門のベテラン法律家の先生いわく、
コロナ禍が続く現在、「騒音トラブル」が増えているそうです。
ステイホームが呼びかけられ、家にいる時間が長くなっていることや、
それに伴い、家でリモート会議などを行う人が増えていることからも、音に敏感になっている方が多くなっているようです。
トラブルを防ぐためには、何よりもトラブルになる前に発信することが重要とのこと。
例えば、
「今はリモート会議をやっている人が多いので、お互いに注意しましょうね。」
など、家主や管理会社の側から呼びかけることは、騒音トラブルの防止のためにはとても有効であるとのことでした。
ただ、そうは言っても、騒音トラブルが発生してしまった時の対処法として、幾つかのポイントを教えて下さりました。
何よりも、
「入居者同士で解決してください。」
という対応はご法度であり、炎上してしまう可能性が高いとのことです。
騒音の苦情があった際は、まずは、
「そのクレームが本当なのか?」
もしくは、
「騒音の苦情を言ってくるその人がクレーマーなのか?」
を確認してください、とのこと。
場合によっては、苛立ちや不安を騒音の苦情で吐き出している可能性もある、とのことです。
そして、それを確認するためには、
「アンケート」
が非常に有効とのことです。
家主や管理会社がクレームに対してきちんと対応し動いている、という姿勢を示すことができると同時に、
入居者の中に、他には騒音のストレスを感じている人がいるかどうか?を把握することができる、とのことです。
- 他には誰もいないのならば、苦情を申し出た人がクレーマーの可能性もある
- 逆に、他にも同じような思いを持っている人がいることが分かったら、その苦情は本当だということが分かる
とのことです。
入居者同士のトラブルにも発展しかねない騒音の苦情対応は、一歩対応を間違えると感情的な大きなトラブルに発展しかねないものです。
先生からのアドバイスを参考に、慎重で冷静な対応が肝要だと改めて思いました。
コロナ禍が落ち着くまでは、どうしても人々の心が落ち着かなく、ギスギスしがちになってしまうのではないかと思います。
家主や我々管理会社にできることは限られているのかもしれませんが、少しでも入居者の方々が安らぎのある暮らしを送れるためにも、我々にできることはきちんとやっておきたいと思います。
【追伸】
受講したセミナーのレジュメに、
今回のセミナーの講師の先生(OAG司法書士法人 代表司法書士の太田垣 章子 先生)が推奨されている「騒音アンケート」の見本が掲載されていました。
先生のご厚意で「他にも流用可」との記載がありましたので、皆さんも使いやすいように、私がワープロで入力したものをPDFファイルにして、この記事の一番下に貼り付けておきますので、よろしかったらダウンロードするなりしてご活用ください。