本日も昨日に引き続き、
先日の賃貸管理セミナーで学んだトラブル回避のヒントの続きです。
満室経営の大家さんがしていることとして、
例えば、
クリスマスの装飾は最近よく目にしますが、さらに上を行く大家さんの行動として、
入居者に対して、お歳暮を渡している大家さんもいるそうです。
私が管理している物件では、
新規入居時に、大家さんが入居者に対して、ちょっとした記念品のようなお礼の贈答品を自ら手渡されているシーンを身近で拝見したことはありますが、
物件の家主が、入居者に対してお歳暮やお中元を贈っているという話は直接耳にしたことはありませんでした。
ただ、お歳暮やお中元は一般的に直接郵送されるケースが多いため、間にいる管理会社の我々の耳に入っていないだけなのかもしれません。
よくよく考えてみると、不動産以外の一般の商売においては、お得意さんに対して盆暮れの挨拶や、お中元やお歳暮といった贈答品を贈るのは、営業活動の一環として、これまでの日本社会においては一般的というか、ある意味商慣習として常識でしたよね。
一般の業界とは異なり、このような慣習がなかった不動産業界だけは特殊だったのかもしれません。
ただ、毎月毎月、きちんと数万単位の家賃を振り込んでくれる入居者という存在は、他の業界であれば、もう間違いなくスペシャルな上得意客であることは間違いありませんよね。
今は時代が変わって、一般の業界でも盆暮れの挨拶は少なくなってきたようですが、
逆に貸家業界は、賃貸住宅等の物件の供給過剰で、これから空室がドンドン増えていくという逆風の環境下にあります。
そのような面でも、これまで貸家業界は、他の業界のような既存の得意客をフォローするために目に見える形で感謝の意を伝えるという顧客戦略を持っていませんでしたが、今後は逆に率先して顧客フォローをしていく必要性が高まっていると思います。
さらに、セミナーの中で、多くの賃貸トラブルを現場で解決してきたベテラン法律家の講師からは、
家主の中には、毎月家賃を振り込んでくれることに対して、入居者に対してお礼のポステクングをしている大家さんがいるという事例も教えてもらいました。
しかも、その際、ゴミ袋も粗品としてポスティングしている家主もいるそうです。
いや~、本当に素晴らしいですね!
特に、ゴミ袋って、本当に嬉しいんですよね。
私も商店街の福引の外れ賞では、必ずゴミ袋を率先して頂くようにしています、笑
そんな大家さんがいたら、その物件から離れたくないですよね。
これこそまさに「テナントリテンション」ですね。
「テナントリテンション」については、以前、私のもう一つブログに記事を書いたことがありますので、よろしかったらそちらをご参照ください。
こちらの大家さんの物件では、10年間家賃の滞納が一件もないそうです。
そりゃそうなりますよね。
やはり、入居者の方々も人間ですから、ここまでしてくれる家主に対しては、誠意をもって応えたい、と思うのが人情ではないでしょうか。
例えば、
- 家賃をきちんと期日までに払おう
- 部屋をできるだけ綺麗に使おう
- 隣近所に迷惑にならないように行動しよう
- お隣さんとも仲良くしよう
- 共用部を綺麗に使おう
- ゴミを綺麗に出そう
- 他の部屋に空室が出たら知り合いに紹介しよう
- 自分が退去する際は、次の人を紹介しよう
など、その他入居者の立場に立って考えてみたら、家主に対して誠意を伝える方法は幾らでも湧いてくるのではないでしょうか。
全ては「愛情の交換」ですよね。
ちょっとした小話でしたが、とても感動しました。
私の管理する物件でも、色んなアイデアを考えて試してみようと思います。
また、大家さんにも色々とご提案してみようと思います。